「投資信託を始めてみたいけど、種類が多すぎてどれを選べばいいの?」
「S&P500と全世界株式って何が違うの?」
「手数料ってどこを見ればいいの?」
投資信託に興味を持って証券会社のサイトを見てみると、たくさんの商品が並んでいて、どれを選べばいいのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
投資信託には、投資する地域や資産、運用方法などによってさまざまな種類があります。
そのため、「人気ランキング1位だから買う」「最近値上がりしているから買う」だけで選ぶのはおすすめできません。
大切なのは、投資信託の特徴を知ったうえで、自分の投資目的に合った商品を選ぶことです。
この記事では、投資信託を選ぶときに初心者が確認したいポイントを、できるだけ分かりやすく解説します。
投資信託とは何かについては下記リンクの記事で詳しく説明しています。
関連記事:投資信託とは?仕組みやメリット・デメリットを初心者向けに解説
投資信託は何を見て選べばいい?
投資信託を選ぶときは、主に次のポイントを確認しましょう。
- 何に投資しているのか
- インデックス型かアクティブ型か
- 手数料はいくらか
- どのくらいのリスクがあるのか
- 過去にどのような値動きをしてきたのか
- 純資産総額や運用期間はどうなっているのか
- 分配金はどのような仕組みなのか
- 自分の投資目的に合っているのか
「なんだかチェックする項目が多いな」と感じるかもしれません。
でも、最初からすべてを細かく理解する必要はありません。
まずは、「何に投資しているのか」「どれくらいお金がかかるのか」「自分に合っているのか」の3つを確認するだけでも、投資信託の見方がかなり変わります。
まず「何に投資しているのか」を確認する
投資信託を選ぶとき、最初に確認したいのが、
「この投資信託は何に投資しているの?」
ということです。
投資信託といっても、すべて同じものに投資しているわけではありません。
例えば、
- 日本の株式
- アメリカの株式
- 全世界の株式
- 新興国の株式
- 日本や海外の債券
- REIT
- 株式と債券を組み合わせた商品
など、さまざまな種類があります。
例えば、アメリカの企業を中心に投資する投資信託なら、アメリカの株式市場の影響を受けやすくなります。
一方、世界中の企業に幅広く投資する投資信託なら、特定の国だけに投資する場合とは違った値動きになります。
つまり、「投資信託だから安心」ではありません。
どの投資信託を選ぶかによって、投資する対象もリスクも大きく変わります。
まずは商品名やランキングを見る前に、「この商品は何に投資しているのか?」を確認しましょう。
インデックス型かアクティブ型かを確認する
投資信託を調べていると、「インデックス」や「アクティブ」という言葉を目にすることがあります。
この2つは、投資信託の運用方法の違いです。
インデックス型とは?
インデックス型は、日経平均株価やS&P500などの特定の指数に連動することを目指して運用する投資信託です。
例えば、S&P500に連動することを目指す投資信託なら、アメリカの主要企業500社で構成されるS&P500の値動きに近づくことを目指します。
アクティブ型とは?
一方、アクティブ型は、市場平均を上回ることなどを目指して運用されます。
運用会社の専門家が企業などを分析し、投資する銘柄を選びます。
どちらが必ず優れているというわけではありません。
ただし、運用方法によって手数料などのコストが異なる場合があるため、選ぶときには確認しておきましょう。
手数料は必ず確認しよう
投資信託を選ぶときに、初心者が見落としやすいのが手数料です。
投資信託には、購入時や保有中などにさまざまなコストがかかる場合があります。
代表的なものが、
- 購入時手数料
- 信託報酬
- 信託財産留保額
などです。
中でも、長期間投資する場合に確認したいのが信託報酬です。
信託報酬は、投資信託を保有している間にかかる運用・管理などのコストです。
例えば、100万円を投資していて、信託報酬が年0.1%なら、単純計算で年間約1,000円のコストになります。
一方、年1%なら年間約1万円です。
「0.1%と1%なら、たった0.9%の違いじゃない?」
と思うかもしれません。
しかし、投資金額が大きくなったり、長期間運用したりすると、この差は無視できないものになります。
そのため、投資信託を選ぶときには、
「どれくらい利益が出そうか」だけでなく、「どれくらいコストがかかるのか」
も確認することが大切です。
どのくらい値動きするのかを確認する
投資信託を選ぶときは、どのくらい基準価額が変動する可能性があるのかも考えましょう。
例えば、株式を中心に投資する投資信託は、株式市場の状況によって大きく値下がりすることがあります。
反対に、債券などを組み合わせた投資信託では、株式だけに投資する場合とは違った値動きをすることがあります。
ここで大切なのは、
「どの商品が一番儲かるか」ではなく、「自分はどのくらいの値下がりに耐えられるか」
を考えることです。
例えば、100万円を投資したあとに80万円まで値下がりしたとします。
そのとき、「長期的には戻るかもしれないから、そのまま持っていられる」
と思える人もいれば、「20万円も減ったら怖くて売ってしまいそう」という人もいるでしょう。
投資では、この違いがとても重要です。
どれだけ魅力的に見える商品でも、値下がりしたときに不安になって売ってしまえば、結果的に損失を確定させることになります。
そのため、自分がどこまでの値動きを受け入れられるのかを考えておきましょう。
過去の運用実績だけで選ばない
投資信託を探していると、
「過去1年間で○%上昇!」
「過去5年間で大きく成長!」
といった実績が目に入ることがあります。
もちろん、これまでどのような値動きをしてきたのかを確認することは大切です。
しかし、過去に値上がりしたからといって、これからも値上がりするとは限りません。
例えば、ある投資信託が過去1年間で大きく値上がりしていたとしても、それだけを理由に購入するのは危険です。
なぜ値上がりしたのか、その投資信託が何に投資しているのかを確認する必要があります。
大切なのは、「一番儲かった投資信託を探す」ことではありません。
過去の実績はあくまで判断材料の一つとして考えましょう。
純資産総額や運用期間も確認する
投資信託を選ぶときには、純資産総額や運用期間も確認しておきたいポイントです。
純資産総額とは、簡単にいうと、投資信託が保有している資産から、運用にかかる費用などを差し引いた金額です。
投資家から集めたお金などを含め、投資信託全体でどれくらいの資産を運用しているのかを示しています。
また、運用期間を見ることで、その投資信託がどのくらい前から運用されているのかを確認できます。
ただし、「純資産総額が大きい=絶対に良い投資信託」というわけではありません。
純資産総額や運用期間も、投資信託を選ぶときの判断材料の一つとして確認しましょう。
分配金が多いから「お得」とは限らない
投資信託には、運用によって得られた収益などを投資家に分配する「分配金」があります。
初心者の中には、「毎月分配金がもらえる投資信託ってお得じゃない?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、分配金が多いからといって、それだけで優れた投資信託とは限りません。
投資信託の分配金には、運用によって得られた収益から支払われるものだけでなく、実質的に投資家が投資した元本の一部払い戻しにあたる「元本払戻金(特別分配金)」が含まれる場合もあります。
そのため、「分配金が多い=たくさん儲かっている」とは限りません。
分配金の金額だけを見るのではなく、「その分配金がどのように支払われているのか」
まで確認することが大切です。
一番大切なのは「自分の投資目的」
ここまでいろいろなポイントを紹介してきました。
しかし、投資信託を選ぶときに最も大切なのは、自分が何のために投資するのかを考えることです。
例えば、「将来のために長期的に資産を増やしたい」
という人と、「数年以内に使う予定のお金を運用したい」
という人では、適した投資方法は同じとは限りません。
また、「多少の値下がりは気にしないから、成長性を重視したい」
という人と、「大きな値下がりはできるだけ避けたい」という人でも、選ぶ商品は変わってくるでしょう。
だからこそ、「初心者ならこの投資信託を買えばいい」と単純に考えるのではなく、
「自分は何のために、どのくらいの期間、どのくらいのリスクを取って投資するのか」
を考えることが重要です。
初心者が投資信託を選ぶときのチェックリスト
最後に、投資信託を選ぶときに確認したいポイントをまとめてみましょう。
投資信託を選ぶ7つのチェックポイント
① 何に投資している?
→ 日本株、米国株、全世界株式、債券など
② どのような運用方法?
→ インデックス型?アクティブ型?
③ 手数料はいくら?
→ 特に信託報酬などのコストを確認
④ どのくらい値動きする?
→ 自分が受け入れられるリスクか確認
⑤ 過去の運用実績は?
→ ただし、過去の実績だけで判断しない
⑥ 純資産総額や運用期間は?
→ ファンドの規模や運用状況を確認
⑦ 自分の投資目的に合っている?
→ 投資期間やリスク許容度を考える
この7つを確認するだけでも、投資信託の選び方はかなり分かりやすくなります。
まとめ
投資信託は種類が多く、初めて選ぶときには「結局どれを買えばいいの?」と迷ってしまうと思います。
しかし、人気ランキングや過去の値上がりだけを見て選ぶ必要はありません。
まずは、
「何に投資しているのか」
「どのくらいコストがかかるのか」
「どのくらいのリスクがあるのか」
を確認してみましょう。
そして最後に考えたいのが、
「この投資信託は、自分の投資目的に合っているか?」
ということです。
投資信託には、元本保証はなく、損失が出る可能性もあります。
値上がりする可能性がある一方で、元本を下回る可能性もあります。
だからこそ、誰かがおすすめしている商品をそのまま買うのではなく、自分で商品の特徴を理解して選ぶことが大切です。
投資信託を選ぶ基準が分かってくると、証券会社のサイトに並んでいるたくさんの商品も、少しずつ見分けられるようになります。
次の記事では、投資信託について調べるとよく出てくる「インデックス投資とは何なのか」について、初心者向けに分かりやすく解説します。
参考・出典
投資信託の目論見書を見るポイントは?|投資の時間|日本証券業協会
投資信託購入に係る手数料などの費用は?|投資の時間|日本証券業協会
投資信託のリスクの高低はどう見分ける?|投資の時間|日本証券業協会
金融庁「投資信託の『分配金』とは②」slide_202406.pdf


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